どんな作業も工具は必ず必要になりますよね。

腕がいい修理屋でも工具と部品が無ければ何もできないの

です。

あまり見かけない工具は一番左と隣くらいですかね...。

 

左は「A:ショックレンチ」と呼ぶそうで丸くて溝が掘ってある

止め金具の溝に先端を引っかけて回しますよ。

 

隣の「B:工具」も部品を回す工具なんですが、こちらは溝じゃなくて

面に掘られた穴に引っ掛けて部品を回します。

 

どんなふうに使うのかは手順の中で説明していきます。

工具があっても部品がないとね。

 

って、言う事でギヤーボックスリビルドキットがこのような

内容で供給されています。

 

キット内容は何種類かあるので「フルセット」のキットを

使います。

 

シールキットと呼ばれる物はベアリングやブッシングが同封

されていないのですよ。リビルドですからベアリングやブッシング類もすべて交換しないとリビルドになりません。


ギヤーボックスを車両から外したら

ステアリングリンケージとリンクして

いたピットマンアームを外しますよ。

圧入されているので専用の工具を使い

ます。力で外そうとすると

工具と部品を壊してしまうのでハンマーで

軽く叩きながら外します。

           

         下の画像は開いて頂くとキャプションが読めるようになっています。

ケースを逆さにすると....。

ラックピストンが取り出せます。

ボールがコロコロと落ちる音は

この中でしているんです。

初めて分解したときは焦りましたマジで。

 

焦る原因、分かってもらえてでしょうか。

初めて分解してボールがコロコロと何個

も出てしまったら...組めるのか?どうやって

組み込むんだ? 心臓バクバクもんでした。

左から、ダストブーツ、ダストシール、クリップ

リテーナー、オイルシールの順に入っています。

フリュード漏れはピットマンシャフトオイル

シールからの漏れが一番多いようですね。

シール交換はオンビーグル(車両に付いたまま)

では出来ません。ピットマンシャフトの脱着が

必要です。何十年も頑張ってくれたギヤーボックス

はシャフトベアリングも摩耗しているのでシール

交換だけでは完全に漏れを直す事はできません。

ベアリングの摩耗でシャフトが振れてシールを広げて

しまうんですよ。

これがギヤーボックスの中身です。

部品点数は多くない方ですがテフロンシール

の交換とかベアリング交換が少々難しいんです。

 

ここからはリビルド作業ではなく、構造と

動きをアップしていきますよ。

ステアリングを回すと太めの丸い筒状の部品

(ラックピストン)がケースの中で動きます。

ピットマンシャフトのギヤーと噛み合ってますよね。

 

ケースに組まれている状態ではピットマンシャフト

は固定されていますからラックピストンが動けば

ギヤーをかえしてシャフトだけが回ります。

 

シャフトにはピットマンアームがついていてステアリング

リンケージとリンクしているのでタイヤの方向が変わる

のです。

 

続きは次回に....。

 

2018.4.23更新

コントロールバルブASSYも分解してOリング

、テフロンシールを交換します。

コントロールバルブに付くテフロンシールを外しますと

中にラバのOリングが入っているんです、ラバーOリング

とテフロンシール(3箇所)をすべて交換。

ラバーとテフロンの二重って事は強い油圧が加わりその

油圧に耐えねばいけない事が分かりますね。

Oリングは伸縮性があり扱いやすいのですが、テフロン

シールは扱いが難しいんです、ゆっくりと均等に輪を広げ

て行きバルブの溝に居入れます。広げたシールを放って

置いても収縮しませんから均等に力を加え収縮させます。

専用工具がありますが、ビニールテープをグルグル巻きに

して1時間ほど放置しておけば収縮させることが出来ます。